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「拈華微笑」を読んで
                                  平成28年10月26日

  多岐に渡るテーマは、秋田佳津さんの知識・経験・行動力そのままだと感じました。
極めてさりげなく、高齢化や子どもの貧困などの社会問題が綴られています。それらの状況は時を経ても変わらず、問題の深刻さを伝える著者の慧眼を裏付けているように思います。
平成17年に記された「単独世帯が多くなる」ことは、その後も増加傾向は変わりませんし(※記述と同じ国立社会保障・人口問題研究所調査より)、平成19年の「幼稚、自分勝手な大人が目につく」という指摘は、一般刑法犯の高齢化(※犯罪白書より)にも表れているのではないかと思います。
  
一方で、問題を放りっ放しではなく、解決への糸口も提示してくれています。こちらも極めてさりげなく。人脈を広げ、支え支えられるご縁を大切にされているのが随所からわかり、それこそが社会への繋がりを体現・実践されていることだと感じました。

そして、文化・芸術・自然へのアプローチは、心地よさを齎してくれました。日本の四季を大切にし、二十四節気や暦に沿った日常は、広い視野と落ち着いた心から生み出されるものだと思います。

 自分自身はどうなのか考えさせられる本でもあります。社会を深慮する姿勢、丁寧な暮らし、豊かな表現。考え、行動を起こす契機を与えてくれます。

 ページごとに静かに伝わるメッセージを、的確に受け取れる自分でありたいと思いました。

 

村 上 由 美


   
         


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